測定機能

SCALarとARRayの違い

FETC?、READ?、MEAS?の第2レベルのノードには[SCALar]とARRayがあります。

[SCALar]は省略可能なデフォルトのノードで、CHAN:VOLT:NSELで指定されたチャンネルの測定データを返します。

ARRayは、電圧スキャニング対象になっているすべての論理チャンネルの測定データをコンマ区切りで返します。

FETC、READ、MEASの違い

FETCは測定動作の開始を行わないで測定済みデータを取得します。測定データが無効化された後に一度もイニシエートをしないままFETC?クエリを使用すると、有効な測定データが無く測定データの取得も期待できない状態での結果問い合わせになるため、SCPIエラー(-230, "Data corrupt or stale")を発生します。必ずINITコマンドと併用してください。

READは新規に測定動作の開始を行った後、そのデータを取得します。READアクションはINITとFETCを複合したものになります。

MEASは、設定をデフォルトに戻して測定動作の開始を行った後、そのデータを取得します。MEASアクションはABORCONF、READを複合したものになります。

INIT

電圧スキャニングを開始(イニシエート)します。イニシエートは、測定を行う直前にすでに保持している測定データを一旦破棄して無効化します。イニシエート直後にFETC?クエリを送信した場合、測定の完了まで待ったあと測定データを返します。

コマンド 

INITiate[:IMMediate][:ALL]

ABOR

現在進行中のスキャニングを中止します。測定をしていない場合は、なにも行いません。

本製品の電源投入後およびローカルからリモートに推移した直後は、ABORが送信された状態と同じです。既に測定が開始された状態でABORを送信した場合には、測定データは無効のままです。イニシエートされていない状態で、且つ保持している測定データが有効な場合にABORを送信した時は、測定データを無効化することはありません。

コマンド 

ABORt

*RST

電圧スキャニングを中止し、保持している測定データを破棄して無効化します。従って、*RST;:FETC?というアクションは、有効な測定データが無く測定データの取得も期待できない状態での結果問い合わせになるため、SCPIエラー(-230, "Data corrupt or stale")を発生します。

コマンド 

*RST

FETC
FETC:ARR

電圧測定データを問い合わせます。

第2レベルのノードには[SCALar]とARRayがあります。

コマンド 

FETCh[:SCALaar][:VOLTage[:DC]]?

FETCh:ARRay[:VOLTage[:DC]]?

レスポンス 

FETC?に対して、<NR3>形式で返します。

FETC:ARR?に対して、<NR3>,<NR3>・・・形式で返します。

単位 : V

READ
READ:ARR

電圧スキャニングした後に、電圧測定データを問い合わせます。

第2レベルのノードには[SCALar]とARRayがあります。

コマンド 

READ[:SCALaar][:VOLTage[:DC]]?

READ:ARRay[:VOLTage[:DC]]?

レスポンス 

READ?に対して、<NR3>形式で返します。

READ:ARR?に対して、<NR3>,<NR3>・・・形式で返します。

単位 : V

MEAS:VOLT
MEAS:ARR:VOLT

設定をデフォルトに戻して(レンジは設定可能)電圧スキャニングした後に、電圧測定データを問い合わせます。

第2レベルのノードには[SCALar]とARRayがあります。

コマンド 

MEASure[:SCALaar]:VOLTage[:DC]? [{<numeric>|MIN|MAX|DEF}]

MEASure:ARRay[:SCALaar]:VOLTage[:DC]? [{<numeric>|MIN|MAX}]

パラメータ <NUMERIC>電圧のレンジの設定

設定値: 2、20、200 デフォルト指定または省略時は、全チャンネルのレンジ設定をAUTO

レスポンス 

MEAS?に対して、<NR3>形式で返します。

MEAS:ARR?に対して、<NR3>,<NR3>・・・形式で返します。

単位 : V